「何の害もないお薬だから・・・」って言われるけど〜副作用のない薬はない〜

昨日の血圧が低めのおじいちゃんが、もう1つお話ししてくれたのは、「セレコックスは腰が痛くて飲んでるけど、実は1日1回しか飲んでないんだ」ということ。昨日のお話はこちら

1日2回で先生は出されていて、実際通常1日に2回飲む薬ですが、1日1回飲むだけで痛みのコントロールが上手くいっているのであれば、全然問題ありません。腰のほうは脊柱管狭窄症というほど悪くはないけど、少し痛みがあるそうです。

「1回でいいですよ、それで痛みが取れているのであれば、その方がいいですよ」とお話ししました。

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その時「先生が、この薬は何の害もない薬だからって言ってたよ。」と何度もおっしゃるので、

「そうですね。。。ただやはり、お薬ですから副作用がないものはなくて、このお薬も胃が荒れたり、腎臓に負担になったり、まれに心臓に影響が出ることもあるんですよ。」「なので、最小限に飲むに越したことはないですよ。ただ、痛くて辛いようならあまり我慢しすぎず、飲んでくださいね。」とお話ししました。
先生は、このおじいちゃんが薬の害を気にする方なので、痛いのを我慢して飲まないのではないかと心配してそう言われたのかもしれません。でも、話を聞いていてそれほど酷い痛みの様子ではなかったし、知っていて欲しい事だったのでホントのところをお話ししました。
血圧の下がり過ぎを気にされたり、痛み止めを1回に減らして飲んでいたり、きちんと勉強して医療リテラシーの高い患者さんでした。

あとで思ったのは、どんな気持ちから「先生が、この薬は何の害もない薬だからって言ってたよ。」とおっしゃったのでしょうか?
「ホントなの?ホントなら、1日2回飲もうかな」・・・・なのか、
「ほんとに害のない薬があるのかどうか、確かめたかった」・・・のか
お聞きしてみれば良かったな。

この記事を書いた人

なおこ

京都市内在住の薬剤師です。
仕事の中での気づき、想うこと、服薬ケア研究会での深い学び、糖質制限食などの食に関する学びや私なりの知見を発信しています。
好奇心旺盛、学ぶことが大好きなので、その他にもいろんなテーマで誰かのお役に立てそうな情報も発信中。