ブックレビュー「江部康二の糖質制限革命」11〜炭水化物と糖質と糖類の違い〜

では、第4章栄養常識の変化のつづきです。前回はこちら

糖質制限食とは1日何グラムの糖質が目安か?

アメリカの糖尿病学会が、低炭水化物食、すなわち糖質制限食の定義としているのは「1日糖質量130g以内の食事」です。
公式の定義はまだないので、現時点ではこれが糖質制限食の最低限の定義であると著者は考えています。
ただし、著者が本当に推奨しているのは、著者自身が15年間実践しているスーパー糖質制限食です。
スーパー糖質制限食については、こちらを参照のこと。
1回の食事での糖質摂取量が10〜20g以下、1日糖質摂取量が30〜60g。
これなら確実に食後高血糖と高インスリン血症が防げます。

糖質制限食はどのような場合に取り入れるべきでないか。

まだこれも公式のガイドラインはありません。

著者が経験と生物学的事実に基づいて、私的に適用範囲を設定したものとしては、

◯肝硬変、診断基準を満たす膵炎、長鎖脂肪酸代謝異常症のある場合は、適用外。糖質制限食はとらないでください
◯腎不全、インスリン注射やSU剤内服を行なっている場合は必ず医師の指導下で実施してください

糖質制限食は即効果が現れるので、現在、インスリン注射やSU剤という種類の糖尿病薬(作用が強力です)を使っている人が、いきなりきちんと糖質制限食にすると、低血糖(血糖の下がりすぎ)になる危険があります。インスリン注射やSU剤を減量や中止する必要があるので医師の指導が必要です。
注意してくださいね。

糖質、炭水化物、糖類の違いは?

炭水化物=糖質+食物繊維
◯糖質=糖類(単糖類+二糖類)+三糖類以上+糖アルコール+合成甘味料

●「三糖類以上」とは、オリゴ糖、多糖類(でんぷん、デキストリンなど)
●「糖アルコール」とは、エリスリトール、キシリトール、マルチトール、ソルビトールなど。
●「合成甘味料」とは、アステルパーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリン、ネオテーム、アドバンテームなど

炭水化物のうち、食物繊維は消化吸収されないので血糖上昇はゼロ。糖質は100%が2時間以内に血糖に変わります。

食品の包装紙裏ラベルに炭水化物と食物繊維のグラム数が書いてあれば、糖質は引き算すればわかりますね。
糖質=炭水化物ー食物繊維

糖質に分類されるけど、血糖値を上げないもの

◯糖アルコールのエリスリトール→血糖値上昇ゼロ。安全性が高いとされていて摂取量の規制はなし
他の糖アルコール、キシリトール、マルチトール、ソルビトールなどは、摂取すると砂糖の半分くらいの血糖値上昇します。

合成甘味料→一応安全性は認められているものの、摂取量の規制がある

厚労省が使用を認めている6つの合成甘味料
アステルパーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、サッカリン、ネオテーム、アドバンテーム

私は、どうしても甘味料を使いたいときは、合成甘味料を使用していない100%天然甘味料のラカントSを使ってます。

つづく。次で第4章が最後です。

江部康二の糖質制限革命―医療、健康、食、そして社会のパラダイムシフト
東洋経済新報社 (2017-04-07)
売り上げランキング: 20,811

この記事を書いた人

なおこ

なおこ

京都市内在住の薬剤師です。
仕事の中での気づき、想うこと、服薬ケア研究会での深い学び、糖質制限食などの食に関する学びや私なりの知見を発信しています。
好奇心旺盛、学ぶことが大好きなので、その他にもいろんなテーマで誰かのお役に立てそうな情報も発信中。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新の情報をお届けします