「頭の中をPOSにする!」ワーク特別編2〜服薬ケア研究会第58回例会〜

午前中は「服薬指導の組み立て方」の講義でした。
午後からは、ワークです。

「頭の中をPOSに」ワーク

模擬の患者さん・酒向義正さん39歳と、対する薬剤師が8人です。
この8人は、1人の薬剤師の頭の中・脳みそです。
「窓口での患者さんとの、通常3分くらいのやりとり」を、頭をPOSにしながら考えを進めていくために、1つ1つ区切ってチューターの案内に従って8人でディスカッションをしながら、2時間以上かけてやりとりしていきます。

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このワークを受けると、午前中の講義「服薬指導の組み立て方」が腹落ちできます。
気づきが、いっぱいあります。
もちろん、1回受けただけで完全には習得はできません。
岡村先生は、完全に習得するためには20回受けなさいとおっしゃっています。

私は今回で、多分6〜7回目くらいです。まだまだです。

この患者役を、私も一度させていただきましたが、大変な準備が要ります。生まれ、生い立ち、家族、自分と家族の性格、仕事まで、あらゆることを設定します。まるでドラマの脚本のように!ワークの薬剤師とのやりとりの中で、患者さんから自然な非言語表現がちゃんと出るように、そこまでします。
つまり、ワークに参加した薬剤師は、患者さんの非言語表現を読み取る練習もできるわけです。
人は、言語2割、非言語8割でコミュニケーションをとってますからね。
「言語と非言語が食い違っていた時は、非言語の方が患者さんの本音に近いことが多い」のです。とても深いワークです。

ワークが終わった後、患者さん・酒向義正さんにインタビューしてみました。
患者としての満足度は・・・、35%だったそうです。

8人分の脳みそを持った、薬剤師は、あまりうまいやりとりはできなかったようですね。
ちゃんと、1つはプロブレムが解決していましたよ。
でも、35%の気分なんですね、患者さんは。

この患者役を一度体験すると、いかに薬剤師が普段、的外れな応対をしているのかがすごく分かって、実は一番勉強になるのは、患者役をした人のようです^^

ぜひ一度、このワークを体験してみてください。
今年は、人気で、3回開催されました。おそらくまた近いうちにあると思います。

もちろん、ワーク席に座った方が、学びは大きいです。
いかに自分がブロッキングを起こしているかとか実感することができます。
でも、周りでやりとりを聞いているだけ(オブザーバー席)でも勉強になります。

本当に「頭の中をPOSに」はオススメの勉強会です。

ちなみに、今回、獣医さんがお一人参加されました。初の異業種参加です♪
SOAPに関する岡村先生の著書で、岡村先生のことを知って、参加されたそうです。
結局、最後に入会されていました!
仲間が増えました!

この記事を書いた人

なおこ

京都市内在住の薬剤師です。
仕事の中での気づき、想うこと、服薬ケア研究会での深い学び、糖質制限食などの食に関する学びや私なりの知見を発信しています。
好奇心旺盛、学ぶことが大好きなので、その他にもいろんなテーマで誰かのお役に立てそうな情報も発信中。