今日の薬局での一コマ♪
68歳の女性。風邪を引かれたようです。
☆PL 3g 1日3回毎食後 5日分
お話を伺うと、微熱だけで、鼻水も特に症状はないとのこと。
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いつものように、
「微熱だけで、鼻水も出てないとのことで、特に困られてる症状はないようですから、できれば飲まずに様子を見てくださいね。もし、どうしてもだるくて辛いとか、鼻水がひどくて辛い時には、飲んでください。」
「熱は、体が、菌と戦うために防衛反応として熱を上げてるので、できればむやみに下げない方がいいんですよ。」
とお話ししたら、
「えっ、飲まない方がいいの?」
「飲まない方がいいのね!?」
「あらー、飲まない方がいいっていう薬剤師さん初めて。素敵な薬剤師さんですね。」
「飲みなさい、飲みなさいっていう薬剤師さんばっかりだから。」
「でも、このくらいで薬もらいに来る患者がいけないんだけどね、うふ」
「もうすぐ旅行に行くからついつい、来てしまった」
そんな風に実は思っている患者さんもいるのですね。
どうして飲まない方がいいのかお話していたら、やっぱりそうなのねとしきりに頷かれてました。
きっと、コマーシャルでも風邪引いたら、すぐ飲まなきゃ、治らないよ!みたいなものが多いですよね。
あれ聞いてると、風邪は風邪薬が治す、飲まなきゃ治らない、早く飲まなきゃこじれる、かのように思ってしまうのではないかなあ。
洗脳されてしまって、薬を飲まない自分が不安になって来るのではないでしょうか。
風邪を治すのは、自分の免疫力です。治すまで数日はかかります。その間、どうしても辛い症状、例えば鼻水がすごいとか、咳き込んで辛い、寝れないとか、熱で辛くて仕事にならないとか・・を薬でとりあえず抑え込んで治るのを待つだけです。風邪薬を飲むことで、かえって長引かせたり何か免疫の邪魔をしてる可能性もあります。小さなお子さんとか鼻水どめが熱性痙攣を起こしやすくすることもあるんですよ。
ただ肺炎や気管支炎など、抗生剤を飲んだ方がいい状況かどうかを診断してもらうために受診するのは意味があると思います。
「大丈夫、ただの風邪だから、あったかくして寝ておきなさい。薬は必要なし。念のため熱冷ましだけ2回分くらいあげましょうか?」
なんていう、診断が、オランダとかでは当たり前みたいです。
これからも自信を持って、「できれば飲まない方がいいんですよ」ってお話ししようと思いました^^
ありがとうございました。
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