「うつ」と鉄欠乏と高血糖2〜奥平智之先生〜

前回は、「うつ」に鉄欠乏が影響することをお話ししました。
今日は、「うつ」への血糖値の影響について。

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うつと食後高血糖

↑写真3
上の写真はちょっと写りが悪いですが、

横軸:時間(分)
縦軸:血糖値(血液中の糖分)

食事をすると、30〜40分後に血糖値はピークになります。(上のグラフでは210)
糖質の高いものを食べると、急激に血糖値が上がり、このピーク(血糖値スパイク)が200を超えます。
すると、インスリンが大量にすい臓から分泌されるので、今度は血糖が急降下。
この急激な血糖の下降が、イライラ、不安、動悸、頭痛、手の震え、発汗などを引き起こすと言われてます。で、大量のインスリンが出た結果、今度は血糖が下がりすぎてしまい(グラフでは、42)、眠気、倦怠感、集中力の低下、甘いものへの渇望が起こる。
この血糖値の乱高下がないことが、心理的安定につながります。
「うつ」にもこの血糖値の乱高下が影響しているようです。

この女性は、「甘いものが好きで間食が多い。肉は食べない」

おそらく生活の中で、この血糖値の乱高下が頻繁に起こっていたと思われます。
肉は、鉄の供給源の一つなので、肉を食べないことも鉄欠乏の一因になっていたのでしょう。
糖質制限食を実践すると、まず、この血糖値の乱高下がなくなります。そして、食事のバランスが自然とたんぱく質の割合が増えます。すなわち、吸収されやすいヘム鉄を多く含むお肉類が増えるということで、一石二鳥ですね。

「鉄欠乏女子を救え」

というわけで、11月には「鉄欠乏女子を救え」という著書が発売されるそうです。
漫画だということでした。きっとわかりやすいでしょうね。

次回は三島学先生のお話。学習塾の先生です。
子供の食事栄養

この記事を書いた人

なおこ

京都市内在住の薬剤師です。
仕事の中での気づき、想うこと、服薬ケア研究会での深い学び、糖質制限食などの食に関する学びや私なりの知見を発信しています。
好奇心旺盛、学ぶことが大好きなので、その他にもいろんなテーマで誰かのお役に立てそうな情報も発信中。