(グラフは、京都高雄倶楽部からお借りしました)
私たちは糖質の含まれた食品を食べると、それがブドウ糖に分解されて吸収されて、血液の中のブドウ糖が増えます。
その血液中のブドウ糖の値が、血糖値と呼ばれます。
その血糖値が180mg /dlを超えると血管が傷つき、動脈硬化を引き起こし、心臓病や脳卒中につながる危険があると言われています。このことはすでに医学研究で確認されています。
が、実は140mg/dlを超えてもすでに良くないというエビデンス(医学的根拠)もあります。
上のグラフで、左側は白ご飯を食べた場合の血糖値の変化です。食べた1時間後に血糖値のピーク(165くらい)がありますが、これを食後高血糖(血糖値スパイク)と言います。この血糖値スパイクが、血管を傷つけ、動脈硬化につながると、現在たいへん注目されてきているのです。
たとえば、白ご飯(150g)を1杯食べると約55gの糖質を含むので、
普通の人だと糖質1gで血糖値が1mg上昇するため、ご飯1杯で55mg上昇します。(2型糖尿病の人は糖質1gで血糖が3mg上昇)
元々の空腹時の血糖値が90mgだった人は、ご飯1杯で55+90=145mgになります。すでに、140を超えてますね。
しかし実際は、白ご飯の他にもおかずを食べるので、おかずに含まれる糖質(芋類や砂糖その他)を考えると、普通の糖尿病でない人も140mgは簡単に、180でさえ超えている可能性は高いです。
食事や間食のたびにこのように血糖値が180mgを超えていると、糖尿病のリスクは上がり、様々な生活習慣病を起こす可能性が大きいのです。
それが普通の人も糖質制限をした方が良い理由です。
最近、「まず野菜を食べてから、最後の方で炭水化物を食べましょう」ってよく言われてますね。
これは、いきなり空腹時に白ご飯を食べるより、他のおかずを食べた後に白ご飯を食べた方が、食物繊維などの働きで糖の吸収が緩やかになり、この血糖値スパイクが多少でも小さくなるからです。血管のダメージを防ぎ、動脈硬化を遠ざけますよ。
ちなみに、右のグラフは焼肉を食べた時ですが、焼肉にはほとんど糖質はないのでこのように血糖値は上がりません。
血糖値スパイクが起こりません。
参照:「江部康二の糖質制限革命」
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