うつの原因にもなる血糖値スパイク2

前回の患者さんの場合は、本来あるべき血糖値の変動でない状態で、「機能性低血糖症」と呼びます。

そして今回ご紹介するような「無反応性低血糖症」と呼ばれるタイプの方もいます。

↑上のグラフのように、糖質を摂取しても本来あるべき血糖値の上昇がなく、常にだるく疲労感を訴え、抑うつ症状を伴う患者さんです。

グラフは、前回と同じく「75gOGTT検査」といって、75gのブドウ糖を飲んで、その後の血糖値の推移を図るものです。

次に

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↑このグラフのような人を乱高下型と呼んでいますが、糖質摂取による血糖値の上昇がきっかけとなり、その後血糖値の乱高下を繰り返すタイプの患者さんです。動悸や頭痛、イライラなどが繰り返し起こることが多いです。

このような人たちは、上手に糖質制限食を導入することによって、うつ病やパニック障害と診断されていた症状が改善できる可能性があります。

必ずしも、血糖値スパイクが原因ではない人もいらっしゃるかもしれませんが、上記のような検査を特別にしなくても、まずは気軽に糖質制限食を実践してみてはいかがでしょうか。
薬がどんどん減らせて、不要になってしまえば、しめたものですし、そうならなくても、将来的な糖尿病のリスクが減り、健康的なダイエットができるのですから!

参照:溝口徹先生の「栄養学」(ファーネットマガジンISSUE/13 AUTUMN 2017)
写真も記事からお借りしました。

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この記事を書いた人

なおこ

京都市内在住の薬剤師です。
仕事の中での気づき、想うこと、服薬ケア研究会での深い学び、糖質制限食などの食に関する学びや私なりの知見を発信しています。
好奇心旺盛、学ぶことが大好きなので、その他にもいろんなテーマで誰かのお役に立てそうな情報も発信中。