頭痛薬、頻繁に飲んでるけど大丈夫かしら?

先日、医療・お薬についてお話をさせていただく機会がありました。
聞いて下さった方から「お薬のこと、私本当にわかっていなかったんだなあと、しみじみ思いました。どういうつきあい方をしたら良いのか、姿勢みたいなものも伝えてもらえたことで、これからの指針になりそうです。」という感想をいただきました。
それを聞いて、そう、薬についての知識もだけど『どういうつきあい方をしたら良いのか、姿勢みたいなものを』私は伝えたかったのだなとあらためて気づきました!ありがとうございます☆

今日から、そのときいただいた質問をいくつかご紹介します。

まず、頭痛もちの方から、質問をいただきました。
『頻繁に薬を飲んでるけど大丈夫かしら』

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頭痛は、身近な病気、症状ですね。どちらかというと女性に多いようです。

痛みは辛いですよね。痛みは生活の質を下げるので、痛み止めで対処するのは仕方ないことだと思います。

ただ、気をつけて欲しいのは、やたら飲む回数が増えてきて、いつも効いていた薬が効かなくなってきたとき!

これは『薬剤乱用頭痛』かもしれません。

薬剤乱用頭痛とは?

時々飲んでいた痛み止めを、だんだん安易に予防的に飲むようになってきて、どんどん飲む機会が増え、脳が痛みに敏感になって、ついに薬が効かなくなり、薬によってかえって頭痛が誘発されるようになったものです。定期的に頻繁にのむようになって3ヶ月くらい経過すると起こりやすいようです。

目安は
・頭痛が月に15日以上起こる。
・痛み止めを月に10日以上飲んでいる

もし、薬剤乱用頭痛であれば、治療法

・2ヶ月間、薬を断つこと。
辛いと思いますが、徐々に痛みが治まってきます。
・どうしても辛くて飲む時は、今まで飲んでいた薬とは違う成分の痛み止めを飲みましょう。
そして、その時は成分が1つだけのシンプルな痛み止めを!
数種類の成分が配合された痛み止めは飲まないようにしてください。

要注意の頭痛

⒈突然の強い痛み(いつもの頭痛と違う)
⒉嘔吐、食欲不振、手足のしびれ、けいれん、意識障害を伴う頭痛
⒊どんどん悪くなっていく頭痛

以上のような時は、是非すぐに受診して下さい!

頭痛外来

頭痛で一番多いのは、筋緊張性頭痛だと思います。
ストレスやずっと同じ姿勢で仕事をしていることなどからくるものですが、
中には,片頭痛と合併している方もいるようです。
片頭痛は、ロキソニンなどの普通の痛み止めでは効かないので
受診して専用の薬が必要です。

どうしても、うまく痛みのコントロールが出来ない時は、
一度お近くの「頭痛外来」を受診してみて下さい。

予防

いろんな頭痛がありますが、
なんだかんだ、全てに共通しているのが、実はストレス!!

・同じ姿勢を続けないで、20分に一回は軽く動き回る
・深呼吸(腹式呼吸)などしてリラックスする

片頭痛の予防薬を飲み続けたグループとヨガの全身のリラクゼーションを1日3回実施したグループで1年半、比較した実験では、圧倒的にヨガのグループの方が片頭痛の発作回数が激減したそうです。真剣に取り入れる価値ありそうですね!
参照:薬のチェックは命のチェック32「頭痛とくすり」

つまり、生活にリラクゼーションを取り入れて、ストレスを減らし、できるだけ薬を減らせるよう心がけることがいいですね!

この記事を書いた人

なおこ

京都市内在住の薬剤師です。
仕事の中での気づき、想うこと、服薬ケア研究会での深い学び、糖質制限食などの食に関する学びや私なりの知見を発信しています。
好奇心旺盛、学ぶことが大好きなので、その他にもいろんなテーマで誰かのお役に立てそうな情報も発信中。