ブックレビュー「江部康二の糖質制限革命」1〜祖先の食生活は糖質制限食?!〜

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序章『糖質制限のインパクト』より

「人の体は糖質制限で生きるようにできている」

人類は約700万年前に誕生して以来、長い間狩猟採集時代(動物や木の実など)が続いてきたので、私たちの祖先の体は糖質の少ない生活で生き残れるように機能を整えてきました。

ところが1万年前に麦や米などの穀物が栽培されるようになったため、食生活が激変。穀物は効率よく安定してカロリーを手に入れるためには有利だったので、全人類に広まり、食事のカロリーの60%が糖質という生活が始まりました。

「約700万年かけてできた糖質を食べなくてもいい身体」と「ほんの1万年前に始まった、糖質60%の食習慣」この矛盾が、今の生活習慣病の根本的な原因です。

からだの中で血糖を一定に保つ働きは、ホルモンでおこなわれています。血糖を上げるホルモンは、グルカゴンやアドレナリンなど4つほどあるのですが、血糖を下げるホルモンは、インスリン1つしかありません!
飢餓との戦いが長く続く中で、そのように人の体はなってきたのですね。
こんなに糖質の多い生活には、まだまだ人の身体は対処できないのですね。

江部康二の糖質制限革命―医療、健康、食、そして社会のパラダイムシフト
東洋経済新報社 (2017-04-07)
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つづく

この記事を書いた人

なおこ

京都市内在住の薬剤師です。
仕事の中での気づき、想うこと、服薬ケア研究会での深い学び、糖質制限食などの食に関する学びや私なりの知見を発信しています。
好奇心旺盛、学ぶことが大好きなので、その他にもいろんなテーマで誰かのお役に立てそうな情報も発信中。