前々回、前回と、「乳がんがわかってから、放射線治療の植松稔医師を紹介されたところ」までお話ししました。
植松稔医師は、「3次元ピンポイント照射」の開発者です。
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3次元ピンポイント照射とは
それまでの放射線治療とは違って、病巣に3次元的に多方向から放射線を放射し、集中的にがん病巣を狙い撃つ方法です。病巣に多くの放射線を当てることが可能になって効果的に治療ができるようになりました。周辺の正常細胞へあたる放射線量は少ないため、大きな副作用はありません。1994年から防衛医大で、3次元ピンポイント照射で、がん治療をされていました。
そしてさらに呼吸によるがんの位置変化を追跡するという時間軸を加えた、「4次元ピンポイント照射」を開発し、治療の場を鹿児島へ移されたのが、ちょうどこの年、2006年でした。
私は本当についていました。感謝。
◯2006.8.24
「UASオンコロジーセンター」(厚地脳神経外科クリニック4階・センター長植松稔)受診。
当初、私はこちらで「乳房温存手術後の、再発防止のための放射線照射」を受けるつもりでした。
ところが、植松医師より、手術に代わる乳がんそのものの治療が「3次元ピンポイント照射」によってできること、実際に防衛医大で乳がん治療の実績が多数あることを説明してもらいました。
この日の受診で、私の乳がんもそのピンポイント照射で治療が可能であることを確認していただき、結局、湘南の病院の手術はお断りして、植松先生のピンポイント照射で「切らない乳がん治療」を受けることに決めました。近藤医師にも手紙で、やりとりさせていただき、「ピンポイント照射までしなくても温存手術で良いと思うが、希望するならどうぞ構わない」というような内容のお返事をいただきました。
「UASオンコロジーセンター」は現在、「UMSオンコロジークリニック」に名称変更されたようです
鹿児島中央駅から、市バスで7分、徒歩1分。市電では6分、徒歩5分くらいだったかな。
とても便利なところにあります。
がんの治療施設とはとても思えないような、ちょっとおしゃれなホテルフロントのような明るい雰囲気の施設でした。待っている患者さんたちも付き添いのご家族も、本当にがん患者さんとそのご家族なのだろうかと思うような感じで、穏やかな雰囲気です。
この時は、植松医師は、厚地脳神経外科の厚地医師のバックアップのもと、「4次元ピンポイント照射」での開業準備中で、10月の本格的開業を待っての治療になりました。
しこりを見つけてから、8月の時点ですでに9ヶ月が経過していました。
大丈夫かと心配もありましたが、6月に乳がんと診断されてからもしこりの大きさはほとんど変わっておらず、「10月まで待っても何の心配もない。進行の早いがんであれば、とっくに大きくなっている」とのことでした。
実際に10月の時点で、ほとんど?全く?大きくはなっていませんでした。
10月4日から25日間の放射線治療を受け、その後半のどこかで5日間のピンポイント照射も受けるという計画でした。
治療開始を待っている間に、植松医師の著書も読みました。
「明るいがん治療」
その後「明るいがん治療2」「明るいがん治療3」「抗がん剤治療のうそ」も出されています。
三省堂
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抗がん剤治療のうそ ~乳がんをケーススタディとして~ (ワニブックスPLUS新書)
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ぜひ、読んでみてください!
がんと直面した時、ちょっと深呼吸する余裕が生まれます。
メディカルリテラシーを上げることができます。
*5回に分けて書きましたが「まとめ記事」もあります、こちら↓