68歳の男性の方が、
コレステロールを下げるクレストールの処方箋を持ってみえました。
初めて出た薬みたいです・・・
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コレステロールの薬
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「年1回の健康診断の結果で、悪玉コレステロールが高くってね。
そろそろ薬を飲んだほうがいいですよ。って毎年健診の医師に言われてたんだ。
しかも、今回は頸動脈の検査でも少しプラークがあるとか言われて、仕方なくとうとう受診したんだよ。
あんまり薬は飲みたくないんだけど・・・。」
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検査結果をお聞きすると、
悪玉コレステロール158、総コレステロール240
たしかに基準値より少し高めですね。
でも、他には何も疾患はなく、
タバコもやめてるし、血圧も140前後。
HbA1c=6.8%
・・・あれ?糖尿病の目安のHbA1cの方が気になる数値です。
特に何も言われなかったとのこと。
なぜ食事指導などなかったのか疑問ですが・・。
このブログでも前に紹介しましたが、「コレステロールは260〜270くらいあった方が元気で長生き」というデーターが、世界中から報告されています。
そして患者さんから、さらに追加情報を得ました。
「実は、今日の先生も、始めは、ほんとうに薬飲みますか??って感じだったんだ。
でも健診の先生にああ言われると心配で・・・って言ったら、じゃあ、まあ飲んでみますか、って感じで出してくれたんだよ。」『だから飲む必要ほんとにあるのかなあと思って・・』
医師も、薬を飲む必要性に疑問があられた様子です。
そこで、意を強くして、「私なりに勉強してきて、今の私の考え」なのですがとお断りしてお話ししてみました。
まず、コレステロールは、大切な細胞膜やホルモンなどの大切な原料であること。
実は「260〜270くらいあった方が元気で長生き」であるというデータもたくさん出ていて、
そうすると240は決して高すぎることはないこと。
現在2つの学会の間で適切なコレステロール値をめぐって、コレステロール論争が起こっていること。
医師も、強く勧める様子ではなかったこと、他に心疾患もないことから、様子を見ても大丈夫そうなこと。
また、HbA1c=6.8%ということは糖尿病予備軍ということであり、
食療養が必要で、ぜひ、糖質制限食がオススメであることをお話ししました。
そして、糖質制限食をすると、コレステロール値も改善することが多いと江部康二先生も著書に書かれています。(その記事は、こちら)
すると、この患者さんは、
「そうかあ、薬はやっぱり、もうしばらく様子をみたいから、もらうのやめてもいいかな。
今までも、いろいろ調べて、飲むのを躊躇してたんだよ。せっかく用意してもらったんだけど・・・ごめんなさい。」
と帰って行かれました。
処方箋を薬に変えるかどうかは、本人の意思次第なので、大丈夫です。
もちろん、絶対必要と思われる薬であれば、説得しますが。
「ぜひ、糖質制限食を実践してみてください。そして、糖尿病、コレステロールのチェックだけは、
定期的に受けてくださいね。」とお話ししました。
今回のケースは、誰にでも当てはまるわけではありません。
まとめ
以下の記事をぜひ参考にしてください。
「コレステロールは動脈硬化の犯人ではなかった。」
「コレステロールについてのまとめ」
もう1つ、重大なことがあります。まだ記事にはしていないのですが、
コレステロールの薬のスタチン剤を服用している方が、
糖尿病、がん発生率が高いことがわかってきています。
だとすると、この患者さんの場合、糖尿病予備軍なので、特に勧めたくない理由がこれでした。
今度、この件のデーターも記事にしたいと思います。
検索すると、すでに数々のデーター結果が発表されているかと思います。
薬を飲むかどうかは、自分で決める!
これはとても大事なことです。
しっかり自分自身で、
できれば、本やネットで片寄らないように情報を集めた上で、医師にきちんと疑問点、気になる点は質問をし、
自分がどういう治療をしていきたいか、とか、
自分にとって優先順位は何かを伝えるなど、
治療に積極的に参加していくという姿勢が大切です。
たしかに、簡単ではないかもしれませんね。
でも、ちょっとでもいいから情報を集めてみてください。
先生に、丸投げするのではなく。
アンテナをちょっと立ててみてください。
コマーシャルのいうことではなく、本の方がいいですね。
正反対の意見の本を数冊読んでみると、ある程度わかってきますよ。
自分自身の体のことです。
医師に伝えにくくても、ほんの少しずつでもいいので、コミュニケーションを取って行きましょう
少しずつ前進していきます。
例えば「できるだけ薬は飲まずに様子をみたい」という希望も何度も何度もちょっとずつ伝えてみてください。
あと相談に乗ってくれるようなかかりつけ薬剤師さんを普段から探しておいてくださいね。