「HbA1c7%→6.5%」と、さっそく効果を出した患者さん〜薬局での一コマ〜

今日の薬局での一コマ♪

78歳の女性。1ヶ月ぶりに来局されました。

☆メトグルコ250mg 2錠 1日2回朝夕服用。 28日分
糖尿病の薬です。
他にも血圧の薬を飲まれています。

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前回のこの患者さんとのやりとり

HbA1cは7.0%。
(HbA1cとは糖尿病の成績表の点数みたいなもので、健常者はほぼ5%台です)

高齢者の目標は、HbA1c 7.0未満なので、「いいですね!」とお話ししましたが、ご自分としては、目標を6%にされているらしく、しきりに「高かったのよ」と嘆かれてました。食事療法としては、なんとなくご飯は控えめにしている程度のようでした。
おやつは、ケーキとか食べてしまってると。

メトグルコ2個しか飲んでなくて、7.0しかないってことは、少しでも糖質制限食を心がけたら、すぐに数値は下がって、薬もいらなくなりそうです。
そこで、糖質制限食のやり方、コツなどお話ししてみたところ、「わかったやってみる!」と元気に帰って行かれました。

今回のやりとりは・・・

お名前をお呼びして開口一番、
「糖質制限、効くわ〜」「HbA1c 6.5!」
「先生もね、診察室に行ったらいきなり、『やりましたね!6.5でしたよ!』って言われたの。」と嬉しそう。

おやつを、ケーキやおまんじゅうをやめて、果物に変えたようです。
私も、うれしかった。

糖質制限食は辛くない♪

いいと思ったらさっと取り入れる方と、なかなか取り入れることができない方と分かれますね。糖質制限食は、お腹が空くのを我慢する食事療法ではないので、意外とやりやすい食事療法です。何を食べるかをちょっと考えて選ぶだけです。
ご飯、パン、めん、甘い砂糖入りの菓子が大好きなのはわかるけど、それはタマーーのお楽しみにして、基本の毎日をゼロかほんの少しにして、代わりに大好きなおかずをお腹いっぱい食べて良いので、そんなに辛くない食事療法です。
それも、いきなりではなく徐々にやっていけば、慣れてきて「ご飯大好きな気持ち」もだんだんに弱まってきますよ。「あれ?あんなに好きだったけど、だいぶ平気になってきた。」となる人、たくさんいます。

ぜひ、ちょっとずつできることから取り入れてみてください。
ちなみに、果物のうち、ぶどう、バナナ、柿の3つは、果物の中では糖質高めです。
ちょっと食べる量には気をつけて。でも、砂糖をたっぷり使った洋菓子、和菓子を食べると思えば、最初は多くてもいいと思います。これも徐々に控えていきましょう。

最後に、

高齢者の方は、無理に6.0%を目指さず、6.5〜6.9%くらいを目標にするのがお勧めです。合併症も予防できるとされています。無理して低血糖(血糖の下がりすぎ)を起こさないように気をつけてください

前回の記事はこちら。

この記事を書いた人

なおこ

京都市内在住の薬剤師です。
仕事の中での気づき、想うこと、服薬ケア研究会での深い学び、糖質制限食などの食に関する学びや私なりの知見を発信しています。
好奇心旺盛、学ぶことが大好きなので、その他にもいろんなテーマで誰かのお役に立てそうな情報も発信中。