10.コレステロールが高いほうが脳卒中にならない
東海大学医学部教授である大櫛陽一さんの著書「コレステロールと中性脂肪で、薬は飲むな」によると・・・
脳卒中には大きく分けて血管が詰まる「脳梗塞」、血管が破れる「脳内出血」、脳動脈瘤が裂ける「くも膜下出血」があります。
そこで、脳卒中急性期患者データベース構築研究グループが集めた脳卒中患者(男性約2.8万人・女性約2万人)のデータと福島県郡山市の一般住民(男性約0.8万人・女性1.6万人)のデータを比較したところ、脳梗塞、脳内出血、くも膜下出血のいずれに対しても高脂血症の人のほうが、発症しにくく、もし発症しても症状が軽く、予後はよいことが示されました。
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より詳しいデータ、グラフは著書「コレステロールと中性脂肪で、薬は飲むな」p70〜87を参照してください。
ちなみに、欧米型の食事が増えて高脂血症の人はネバネバ血で心筋梗塞や脳梗塞になりやすいとされてきましたが、実際は食事は欧米化しているにも関わらず、脳卒中は減少してきているそうです。また,日本では心筋梗塞、脳卒中の大部分は高齢者であって、欧米のように壮年期での発症は少ないようです。
このように、欧米と日本では病気の発症率、年齢など、状況がかなり異なるので、欧米のデータをそのまま日本人に当てはめることは不適切ですね。
つづく〜
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