コレステロール値が高くても心疾患は関係ない!〜コレステロールは悪者ではない!No.4

⒋コレステロールが高いと心臓病(特に心筋梗塞)が増えるか??

確かに、コレステロールが高いほど心筋梗塞などの心臓病が増えるというデーターが、これまでにたくさんありました。

しかし、そのような解釈になった原因の1つは、データーに取り上げられた集団の中に先天的な疾患の『家族性高コレステロール血症(FH)』の方が通常の集団以上の割合で含まれていたことが一因であったと考えられます。

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ここで、「家族性高コレステロール血症(FH)」とは何かというと、先天的にLDLコレステロール(悪玉)が高い人(300以上)のことで、若いときからコレステロールが高く心臓病の発症率は一般の人の10倍以上で、やや短命の方が多く、一般集団の中で通常は、0.2%含まれます。

例えば、下のグラフのデータでも、通常一般集団の中には0.2%しかいない『家族性高コレステロール血症(FH)』の方が12倍多く含まれていることが分かりました。この研究が、そもそもコレステロールが高くて治療をしている人たちを研究対象にしているためです。そのために、260以上の部分には多くのFHの人が含まれ、当然総死亡率が上がってしまいます。

シンバスタチンの臨床試験の結果参照:「癌とスタチン

そこで、そのようなFHの人の偏りのない、下のような一般集団でのデータをみてみると、コレステロールが高くても心疾患は増えないことが分かります。

八尾市男性
参照:動脈硬化のコレステロール仮説(神話)の崩落

つまり、「一般集団の中で見ると、コレステロールが高くても心疾患は増えない!」ということがわかります

つづく

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この記事を書いた人

なおこ

京都市内在住の薬剤師です。
仕事の中での気づき、想うこと、服薬ケア研究会での深い学び、糖質制限食などの食に関する学びや私なりの知見を発信しています。
好奇心旺盛、学ぶことが大好きなので、その他にもいろんなテーマで誰かのお役に立てそうな情報も発信中。